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藤子不二雄作品を中心とした、レトロ漫画・アニメに関しての調査・研究・ツッコミがメインです。


by fujiko-kei
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ピープロアニメのビデオ化について

※後日画像追加予定

うしおそうじ氏をを中心として、1960~70年代に多くのテレビ番組を制作したピー・プロダクション。
ピープロといえば『マグマ大使』や『快傑ライオン丸』といった特撮ヒーロー物のイメージが強いですが、初期にはアニメ制作も手掛けています。
しかし、一部のパイロットフィルムを除いてすべてモノクロ作品であることや、アニメ主題歌集CD等に主題歌が収録されていないことが多い、近年の再放送の機会が極めて少ない、そもそもフィルムの現存状況すら怪しい…ということもあり、現在私たちがピープロアニメに触れることのできる機会は少なく、かなりマイナーな存在となっています。
しかし、意外にもビデオソフト草創期やCS草創期にビデオ化・再放送が行われたとされる作品も多く、今回は様々な情報をかき集めましたのでご紹介します。



0戦はやと
ピープロTVアニメ第1号。原作は『タイガーマスク』や、マニア御用達『ばくはつ五郎』の辻なおき先生。
第2次大戦を描いたアニメといえば『アニメンタリー 決断』が有名ですが、それより以前に製作された本作も、日本アニメ史上数少ない(フィクションではありますが)戦記アニメ作品です。
ピープロアニメのビデオ化について_b0134245_22421363.jpg
本作はビデオ未発売という印象がありますが(以前は私もそう思っていました)、実際は当方で確認できた限り2種類が発売されていました。

1つは、「ジャパンホームビデオ株式会社」というところから『名作アニメーション 0戦はやと』として発売されたもの(約30分/9800円)。同社はVシネマの発売がメインの会社のようですが、かつてはOVAや『ふしぎなメルモ』のビデオ、教育アニメ関係のビデオもリリースしていました。

このテープは以前レンタルショップに置かれているのを見つけ、実際に映像を見たことがありますので、まずはこちらのバージョンの内容を詳しくご紹介します。

ビデオのオープニング映像はボーカル・ショップ版(『はやと』オープニングには、ボーカル・ショップ版とひばり児童合唱団の2種類が存在)のノンテロップ映像にメインタイトルを電子テロップで重ねたもの(後述のオープニング集収録素材と同一)。
オープニングの最後はフェードアウト処理されており、別に主題歌集でビデオ化されているひばり児童合唱団版オープニングと比較してみると、ひばり版が1分25秒程なのに対して、ビデオ収録のボーカル・ショップ版は1分22秒と若干短いです。

本編映像に関しては、フィルムのロールの最初と最後が傷だらけ&何箇所かフィルムが切れた形跡があるという以外、まずまずの状態です。
Wikipediaに載っていた放映リストでは第1話のサブタイトルが『行け爆風隊』となっているのですが、このビデオに収録されている映像には、サブタイトルがフィルム焼き込みで『第1話 奇襲』としっかり書かれています。資料が少ないことで、放映データにも混乱が生まれているのでしょうか。
第1話の内容自体につきましては後日別に取り上げるつもりですので、今回は省略いたします。

エンディングは収録されていませんでした。ピープロアニメは資料が少ないため、そもそも本放送時にエンディングが存在していたのかどうか自体、よく分からないのですが…。

ビデオの最後には、同社のビデオの宣伝として、当時発売中だった『ハリスの旋風』オープニングと、発売予定のパイロットフィルム『野ざらし』(詳細は後述)のダイジェスト版(?)を収録されていました。


ジャパンホームビデオ版とは別にもう1本、『0戦はやと』1話分を収録したビデオが「株式会社芳友社」というところからも発売されていることを確認していますが(約30分、12000円)、現物を持っていませんので収録作品の話数等、詳しい内容は未確認です。
価格から考えるとこちらの方がリリース時期が古いのかもしれません。

その他の情報ですが、CS局・レモンチャンネルの開局初期にピープロ作品の再放送が行われた際、『はやと』も放送されたらしい…という情報がありますが、詳細は不明です。
放送されたのかされていないのか、放送されたのであれば作品の話数等をご存知の方、ぜひご一報ください。



ちびっこ怪獣ヤダモン
ピープロアニメ第2号。原作は社長のうしおそうじ(=鷺巣富雄)先生ご自身です。
本作のビデオソフトは1980年代にビデオショップを経営していたピープロが、主に通販向けに販売していた一連のビデオの中の1本。実物の写真等は確認できていませんが、1984年の雑誌『宇宙船』に広告が掲載されていたのを確認しています(広告では『ヤダモン』と表記)。
手元に『宇宙船』現物が無いため価格は失念してしみましたが、確か9800円だったと思います。

広告によると収録内容は、第1話と思われる『ヤダモン誕生』と、実験的に実写との合成を用いたという『チャンネル0の世界』の2本のようです。本作の本放送時のフォーマットは1回=15分×2話の構成ですので、収録時間的には放映1回分に当たりますが、本放送の第1回がこの2話の組み合わせだったかは不明。オープニング・エンディングの収録状況も未確認です。

他に当時ピープロから発売されたビデオソフトとして、(アニメではありませんが)特撮作品『豹マン(ジャガーマン)』と『豹マン(ひょうマン)』のパイロット版を収録したビデオ『ジャガーマン(ジャガーマン)』(約30分(?)/9800円)や、『シルバージャガー』パイロット版とピープロの旧作ダイジェストを収録した『シルバージャガー・メイキング シルバージャガーの誕生』(約60分/14800円)などがあります。『宇宙猿人ゴリ』パイロット版も発売予告が行われていましたが、実際にリリースされたかは未確認。
ビデオ『ジャガーマン』、『シルバージャガーの誕生』の発売元はどちらも「SHOWA」という会社ですので、『ヤダモン』のビデオも同様にSHOWAから発売されていた可能性が高いです。

『ジャガーマン』や『シルバージャガー』のビデオはネットオークション等に稀に出品されていることがあるのですが(数千円~万円単位の値が付いています)、『ちびっこ怪獣ヤダモン』は未だジャケット画像すら見たことがありません。
発売時期が古い、大手メーカーからの発売ではない、そして発売当時時点での『ヤダモン』の知名度(現在でもカルト的人気のあるピープロ特撮作品と比べるとかなりマイナー→当時からビデオの出回っている数は少ない?)から考えても、現在このビデオの入手は相当困難と思われます。
当時の広告には「発売中」と記載されていましたので、ビデオが発売されていたこと自体は間違いない筈ですが…。

この他、東映ビデオから発売された主題歌集ビデオ『TVヒーロー主題歌大全集9 ピープロ編 「クラブ君の冒険」から「冒険ロックバット」まで』(詳細は後述)に、『チャンネル0の世界』のダイジェスト版か何かが収録されている…という情報が某巨大掲示板に書き込まれていましたが未確認。
また、本作も90年代にレモンチャンネルで何話か(全話?)の再放送が行われたという話がありますが、話数等の詳細は不明。



ハリスの旋風
原作はちばてつや先生で、以前は再放送にかかることも多かったため知名度も高い『国松さまのお通りだい』の前身。ピープロアニメの中では本作が一番有名でしょうか。

近年になってフィルム発掘され、奇跡的に全話DVD化された…という逸話がよく知られていますが、当初からフィルムが全く残っていなかったわけではなく、1970年代後半のアニメブームの際にはテレビで映像が取り上げられていますし、主題歌集ビデオ関係にも以前からオープニング映像が収録されていました。
本編を収録したビデオも発売されています。発売元は『0戦はやと』と同じくジャパンホームビデオ株式会社で、『名作アニメーション ハリスの旋風』というタイトルが付けられていました(約60分(?)、9800円)。
収録内容は『秘剣で勝つぞ!』、『ミスター国松!』、『大阪観光事件!』、『国松の初恋』の4本。マニアックな方は、ここで「DVD収録作品が1話も無いやないか…!」と思われるかもしれません。その通り、DVDに収録されている作品と同じタイトルの作品が1話もありません。
これは本作の、フィルム原版にテロップを焼き込んでいないという制作形態(古いタツノコプロ作品や虫プロ作品も同様)に加え、当時の正確な作品データも残っていないためにこのような問題が生じているものと思われます。
DVDではサブタイトルを台本等から付け直したそうですが、ビデオでは何らかの別の資料からサブタイトルを付け直した、あるいはビデオ編集者が本編を見て適当にサブタイトルを付けた、ということなのでしょう…。
ビデオ版収録作品とDVD版の作品リストを比較する限り、ビデオ版の『大阪観光事件!』=DVD版の第60話『大阪行超特急』のような気がします。

ジャパンホームビデオ版『0戦はやと』の最後に収録されていた宣伝によりますと、ビデオ『ハリスの旋風』の収録時間は60分となっていました。しかし、1話20分で計算したとしても60分に収めることは不可能なはず…。『ハリス』は1回=2話構成でもありませんし、謎です。

その後、本作は2004年に全話のDVD化(ただし音声が現存しない第64話『サボテンX』は映像+字幕のみの収録)が行われました。
これまで主題歌集ビデオ等に収録されてきたオープニング映像はメインタイトル以外テロップの無いのものでしたが(東映ビデオ『TVヒーロー主題歌全集9 ピープロ編』およびジャパンホームビデオ版『ハリスの旋風』収録のオープニングは未確認ですが、おそらく同様なのではないかと思います)、DVD収録のオープニングには、最後にカネボウの提供テロップが入っています。



ドンキッコ
ピープロアニメ第4作にして最終作。『ハリスの旋風』の後番組です。
原作は大御所・石森章太郎先生なのですが、今となっては本作が恐らくピープロアニメの中で最もマイナーといえる存在となっています。また、古参の石森アニメの中では唯一、(オープニングを除いて)未だかつて一度もビデオ化されたことのない作品です。
スタジオ・ゼロ原作の『レインボー戦隊ロビン』を除くと、『海賊王子』に次ぐ石森テレビアニメ第2作は本作と思われます(石森作品に詳しくありませんので、違っていたら申し訳ありません)。
ちなみに本作が終了してから約3ヶ月後、TV版『サイボーグ009』の放送が開始されています。

近年の再放送は、他のピープロアニメと同様にレモンチャンネルで放送されたという説がありますが、未確認です。

少し話はそれますが、本作の単行本は秋田書店サンデーコミックスから全2巻で出ていました。少なくとも昭和50年代始め頃まで増刷していたのを確認していますが、他のサンデーコミックスから出ている石森作品と比較して、流通量が圧倒的に少ない気がします。



主題歌集ビデオ
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1980年代半ばに東映(東映ビデオ)が歴代ヒーロー&アニメの主題歌集ビデオをリリースしたのを皮切りに、その後次々とアニメーション各社の主題歌集ビデオが発売されました。
主題歌集ビデオには本編のビデオ化が期待できないマイナー作品でも映像が収録されたことで、今となっては「動いている映像が全く流通していないアニメ」は極少数となりました。動画サイトに転がっているピープロアニメのオープニング映像は何処から出てきたんだ…?と思われた方もおられるのではないかと思いますが、大概それらの出処は主題歌集ビデオです。

ピープロ制作アニメの主題歌映像が収録されているビデオは、当方で確認できた限りで3種類。
まず、東映ビデオの『TVヒーロー主題歌大全集』シリーズ(『○○(会社名)TVアニメ主題歌大全集』シリーズの前身)の1本として発売された『TVヒーロー主題歌全集9 ピープロ編 「クラブ君の冒険」から「冒険ロックバット」まで』(以下「1」と表記)、株式会社ハミングバードの『ピー・プロ テーマ&変身 コレクション』(以下「2」)、そして同社の『マニア愛蔵版 懐かし~いTVアニメ主題歌コレクション』(以下「3」)です。
すべてレンタルビデオ版も出ていますので、根気よく探せば現在でもレンタルしている店があるかもしれません。また、「2」と「3」はLD版も発売されています。



詳細に移りますと…「1」は歴代ピープロアニメ&特撮作品のオープニングを収録したものですが、現物を見たことがありませんので、詳しい内容は不明です。各作品の放映データを記載したカードを封入、価格は6800円。

1980年代中頃にリリース開始された『TVヒーロー主題歌全集』シリーズ(1~19まで存在を確認しています)ですが、1990年代になってTVヒーロー主題歌全集1 特撮編』→『東映TV特撮主題歌大全集1』、『エイケンTVアニメ主題歌全集8 エイケンアニメ編』→『エイケンTVアニメ主題歌大全集 1といったように、一部増補・削除の上で(『TVヒーロー主題歌全集6 アニメ編』収録の『ピンクレディー物語 栄光の天使たち』のように、この再発時に削られてしまった作品も存在します)価格を下げて再発されました。
しかし、この際に東映ビデオから『TVヒーロー主題歌全集9 ピープロ編』の再発に相当するビデオがリリースされることはありませんでした※。
代わりに、次に書きます「2」が他社から発売されています。

※補足になりますが、『TVヒーロー主題歌全集15 アニメ編』(1989~93年頃の東映アニメ主題歌を収録)の再発に相当する再発ビデオも存在しません。その更に再発であるDVDでも同様に、『主題歌全集15』収録分は抜け落ちています。



「2」はピープロ歴代アニメ&特撮作品のオープニング映像に加え、特撮作品のダイジェスト集と『怪獣王子』のノンテロップ版予告エンディング(白黒フィルム)を収録したもの(VHS:4800円、LD:価格不明)。
(「1」自体見たことがありませんので何とも言えませんが、「1」ジャケット掲載の収録内容を見る限り)基本的には「1」の内容に特撮ダイジェスト集&『怪獣王子』予告エンディングを付け加えたものではないかと思われます。
(「1」にも特撮ダイジェスト集が収録されているという話を聞いたことがありますが未確認です)

「2」収録作品の内アニメは、(『クラブ君の冒険』)、『0戦はやと』、『ちびっこ怪獣ヤダモン』(2種)、『ハリスの旋風』、『ドンキッコ』となっています。
収録映像の特徴としまして、『0戦はやと』はメインタイトル部が電子テロップ合成のバージョン(ジャパンホームビデオ版『0戦はやと』オープニングと同様)、『ハリスの旋風』はカネボウの提供テロップ無し、『ドンキッコ』はカネボウの提供テロップ付…といった具合です。



「3」は、各アニメ会社の主題歌集ビデオから漏れるようなマイナーアニメの主題歌ばかりを収録した、かなりマニアックなビデオです。
ピープロ作品以外で収録されているものは、日本テレビ動画系作品(『戦え!オスパー』、『モンシェリCoCo』他)、スタジオ・ゼロ作品(『佐武と市捕物控』他)、放送動画製作作品(『ファイトだ!ピュー太』他)、第一動画作品(『妖怪人間ベム』他)、テレビ動画作品(『宇宙人ピピ』)…など。

ピープロアニメに関して「3」の収録内容は「2」を概ね踏襲していますが、一部異なっています。
「2」に収録されていたのに「3」に収録されていないものは『クラブ君の冒険』オープニング&サブタイトル画面(本作はオープニングのみアニメで本編は実写ですので、未収録で当然といえば当然ですが)と、『ちびっこ怪獣ヤダモン』オープニング(『オー・ノー ヤダモン』版)です。
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逆に「2」に収録されておらず「3」に収録されているものとして、『0戦はやと』オープニング(ひばり児童合唱団版)があります。こちらはビデオ化されているボーカル・ショップ版オープニングとは異なり、メインタイトル部も含めて完全にノンテロップかつ、ボーカル・ショップ版ではフェードアウトされていたオープニングの最後まできちんと収録。オープニング後には明治キンケイカレーの提供画面も付いています。

少し気になる点としまして、
「3」収録映像の内、「2」にも被って収録されているピープロ作品のみ、妙に白みがかったようなモヤモヤした画質となっています。ピープロ以外の収録作品は綺麗な画質ですし、ピープロ作品であっても「2」に未収録でこのビデオにしか収録されていない『0戦はやと』ひばり児童合唱版オープニングは綺麗です。謎。

このビデオのもうひとつの特徴は、映像と映像がキツキツに詰められ「間」が全く無い、具体的には、映像が終わった後に黒画面を挟まずに、いきなり次のコマから次の映像が開始されるという点です。
『ドンキッコ』オープニングなどは、「2」ではオープニングが終わってカネボウの提供画面が出た後、フィルムの終わりまで収録時間が長くとられていたものが、「3」では提供画面が出たとたんにブツ切りされ、次の映像が開始されています。『0戦はやと』ひばり児童合唱版オープニングでも同様。「明治キンケイカレー」の提供画面が出た瞬間に映像がブツ切りになって次の主題歌が始まっており、明らかに早く切り過ぎです。

私は「3」をLD版で所有していますが(ビデオ版も恐らく完全に同一内容だと思います)、総収録時間は29分、CAV(高画質モード)片面収録となっています。
CAV片面には30分しか入りませんので30数分の映像をCLV(長時間モード)収録するのも勿体無い、両面収録すると予算がかかる…ということで、何としてでも30分以内に収めるために限界まで編集した結果、このようなキツキツ&ブツ切り収録となったのでしょう…。
『ちびっこ怪獣ヤダモン』の『オー・ノー ヤダモン』版オープニングが未収録となった理由も、このあたりの収録時間的な問題によるものだったのかもしれません。



非常に長くなりましたが、ピー・プロダクションのアニメのビデオ化状況に関する解説は以上の通りです。結局のところ、DVDが発売されている『ハリスの旋風』以外はビデオを入手することはかなり困難ということになります…。
その他、パイロット作品に関しても、ビデオ化されている(かもしれない)作品や、個人で映像を視聴する手段のある作品が存在していますので、参考程度にご紹介します。



野ざらし
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本作は、三代目春風亭柳好さんの落語『野ざらし』の音声にアニメをつけたもの。Wikipediaによると制作は1977年のようです。
映像の冒頭に売り込み用(?)の解説が表示されていましたので引用いたします。
この企画は――――――――
名作落語を、アニメ化するとどんな風に、あたらしい娯楽番組が出来上るかという、ひとつの試みです………………

現代、年寄りから若者まで、最も支持され人気の高い落語を、ビジュアル志向の現代人好みにあわせて、完全アニメーション化した作品です。
落語の音声にアニメを付けた作品として『らくごアニメ 滝田ゆう落語劇場』や、今では『落語絵ばなし』などの作品が存在していますが、それらの元祖が恐らく本作です。

ビデオ化は、ジャパンホームビデオ版『0戦はやと』VHSの最後に、発売予告としてダイジェスト版が収録されているのを確認しました。実際に発売されたのかどうかは不明。
ダイジェストの数分を見ただけではありますが、別に落語に興味があるわけではないでない自分には、見ていて結構辛いものがありました…。



カミナリゴロッペ
「『かみなり坊やピッカリ★ビー』の間違いじゃないのか」と言われそうですが、原作はムロタニ・ツネ象先生ではなく社長・うしおそうじ先生&板井れんたろう先生の『かみなりゴロッペ』で、光文社の雑誌『少年』(『鉄腕アトム』や『忍者ハットリくん』の掲載誌)に掲載されていました。

パイロット作品という性質上、TV放送やビデオ化が行われていない(はず)幻のアニメですが、検索をかけてみると本作と思われる16mmフィルムを所蔵している図書館等がいくつか見つけました。宮城県塩竈市民図書館視聴覚センター東京都武蔵野市教育委員会(PDF注意)、岡山県生涯学習センターの3ヶ所での所蔵を確認しています。年代的にも恐らくこのフィルムがピープロ制作の『カミナリゴロッペ』で間違いないと思うのですが、断言はできませんので(まさかいるとは思いませんが)、もし「フィルムを借りてみよう!」というファンの方がおられましたらその点をご理解ください。

あらすじは、塩竈市民図書館のリストによると「カミナリ坊やのゴロッペ君が雲から足を踏み外し、地上に落ちてしまい、やさしい一家に迎えられて、地上での生活がはじまりました…」、武蔵野市教育委員会のリストによると、「雲の上から誤って地上に落ちたゴロッペ君の失敗と活躍の物語。」とのことです。

フィルムの時間は14分。武蔵野市教育委員会のリストではフィルムの購入年度が「(昭和)44年」となっていますので、制作はそれ以前ということになります。



宇宙船レッドシャーク
原作は横山光輝先生。企画自体は輸出を視野に入れてカラーでの制作が予定されていた、とのことですが、結局1965年頃に制作されたパイロットフィルムのみで終わってしまいました。
『ランデヴー』第5号(『月刊OUT』1978年7月25日号増刊)には「幻のアニメシリーズ 宇宙船レッドシャーク」としてフィルムストーリーが紹介されています。



画像引用元
『0戦はやと』オープニング
ビデオ『ピー・プロ テーマ&変身 コレクション』メインタイトル
ビデオ『マニア愛蔵版 懐かし~いTVアニメ主題歌コレクション』メインタイトル
『ちびっこ怪獣ヤダモン』オープニング
パイロットフィルム『野ざらし』
by fujiko-kei | 2011-04-29 20:23 | 雑記