秋田書店・チャンピオンCのバリエーション
2008年 04月 20日
本来『魔太郎がくる!!』の単行本で紹介したいところですが、魔太郎の単行本はあまり持っていないため、今回はサンデーコミックス初期~現在まで40年近く増刷を重ねている、手塚治虫『ザ・クレーター』で紹介します。
で、まずは背表紙の巻数表示。
左から緑・黄色・クリーム・赤・希少の青の5種類の存在しています(黄と青は今回参考用にPCで制作したもの/実際に『ザ・クレーター』に存在しているかは不明)。
■緑…チャンピオンコミックス刊行当初(S45)~S48年頃まで使用。
魔太郎では1・2巻が存在。
基本的に現在のマークより少し小さめなのですが、一部現在と同じ大きさの「緑」もあるようです。
■黄色…S48年頃に使用。
魔太郎では3~5巻が存在。1・2巻のこのバージョンは存在しない?
■クリーム…S48年頃と、昭和50年代の一時期に使用。
魔太郎(初版)では6巻のみ。50年代の増刷で、他の巻もこの仕様で発行された模様。
■赤…S49年頃~現在(一部期間を除く)まで使用。
古本屋で見かける魔太郎の殆どはこれ。初版では7~13巻、増刷で赤に統一されました。
また、世に出ている『ブラック商会変奇郎』のすべてはこのバージョン(未確認の青巻数表示を除く)。
■青…S55年前後の、ごく一時期に使用。
この仕様で全巻揃えるのは至難の業。魔太郎に青巻数表示のものが存在しているかは未確認です。
また、現在(クリーム巻数表示以降)はボンド製本ですが、それ以前は糸綴じのみ、もしくは糸綴じ+ボンドでの製本(背が割れてバラバラになることがない)となっていました。
『魔太郎』では1~5巻がこの仕様で存在していると思われます(4・5巻は未確認・推測)。
ただし、ボンドだけの製本になった初期のコミックはボンドが薄く、背割れしやすい傾向にあります。
背が固まっているボンド製本とは違い、本を完全に開くことができるので、スキャンする上でも都合がよかったりもします(画像は両方とも『ザ・クレーター』)。
少年チャンピオンコミックス(と、サンデーコミックス)のバリエーションは他にも存在していますが、今回は以上の紹介で終わりとします。