日本初の「ホームドラマ的テレビ漫画」とは!?
2008年 08月 20日
資料は宣伝番組『バラエティーショー「オバ誕生」』(オバQ前夜祭)放送の翌日、アニメ第1話の放送6日前の'65年8月23日付・朝日新聞関西版に載っていた、『オバQ』を紹介する記事です。
ホームドラマ的漫画 朝日テレビ系「オバケのQ太郎」登場※「朝日テレビ」(朝日放送)は現在テレビ朝日系列の放送局ですが、当時は伝説の「腸捻転ネット」によりTBSの番組をネットしていました。
子ども向け週刊誌と月刊誌に連載されて人気を集めている藤子不二雄原作の漫画「オバケのQ太郎」がテレビ漫画化され二十九日から朝日テレビ系に登場する。放送は毎週日曜日後7・30から三十分で二十六回の予定。
「オバケのQ太郎」の特徴はホームドラマ的要素をもったギャグ漫画であることで、これが空想科学もの、スーパーマンもの、宇宙もの、忍者ものなどに、やや食傷気の子どもたちにアピールして爆発的ブームを生んだものとみられている。テレビ漫画化にあたっても、アトホームなふんいきを保ち、親が子どもたちに安心して見せられるという点に特に注意が払われたという。東京ムービーが制作を担当、TBS映画部の遠藤隆智部長がプロデューサーとなっている。
ところでオバケのQ太郎“オバQ”とは――昭和三十九年二月九日にたまごの中から生れた。出身は雲の上のオバケ国でQ太郎の父親が“可愛い子には旅をさせろ”というので人間世界にたまごを置き、これを大原正太という少年が拾ったことから大原家に住みつくことなった。オバQは、いたって性質はおとなしく、人に危害を加えたり、悪質ないたずらをすることはないが、かなりオッチョコチョイなため、しばしば失敗する。大食漢で、また大いびきをかく癖があって隣近所から年中苦情がもちこまれ大原家では弱っている。必要に応じて姿を消すが、目に見えなくても実態はあるので人がつまずいたりする。大変な力持ちで、空を飛ぶこともできるが、きらいなのは犬で、不意に出会ったりすると目をまわしてしまう…という設定。
町を歩くオバQ(左)と少年・大原正太君
朝日新聞(関西版)昭和40年8月23日・朝刊より
この記事ですが、驚くべきは旧『オバQ』は当初26回で終了予定だったということ。
「オバQブーム」により最終的に全97回、180話の(当時としては)ロングランとなりましたが、当初はあまり期待されていなかったのでしょうか?
(話数が単純に97回×2話ずつの194話ではないのは、後期は再放送を混ぜたこともあったため)
では次回。